【大使館案内】在ナイジェリア日本大使からのメッセージ

令和2年1月1日
在ナイジェリア日本国大使館ホームページをご覧の皆様、新年明けましておめでとうございます。

私は昨年5月下旬に着任以来、日本にいては分からなかったであろうこの国の多くの魅力を感じることができ嬉しく思っています。もちろん、多民族国家ナイジェリアは貧困、治安、人口増等様々な課題を抱えている国であることは事実です。しかし、否定的なイメージだけではない、文化、経済面での新たな動きをはじめとした、このアフリカの大国の懐の深さを感じさせる多くの潜在性を目の当たりにして、日本とナイジェリア双方の間でバランスのとれた見方が広まり、相互理解が深まることがもっと必要であるとの思いを強くしました。

そのため大使館として、ナイジェリア政府はもちろん、国際機関との連携、留学生同窓会などの草の根レベルでの関係強化に取り組むと共に、大使館フェイスブック立ち上げなど、日本の顔、大使館の活動がより目に見えるように情報発信の強化にも努めて参りました。また、日本企業の進出はナイジェリアのためでもあるとの信念の下、日本企業の活動支援にも積極的に取り組みました。そして、ラゴス国際見本市でのジャパン・パビリオンなどを通じ、スタートアップやIT等新たな分野も含めたナイジェリアの経済面への関心の高まりを改めて感じました。

世界もナイジェリアに注目していると言え、昨年は仏大統領、独首相、英首相及び皇太子ご夫妻、加総督等が相次いでナイジェリアを訪問しました。日本との要人往来ではダン・アリ防衛大臣、ダロン青年・スポーツ大臣、エメフィエレ中央銀行総裁等が訪日しましたし、各州レベルの要人となると枚挙にいとまがありません。日本でも11月に日ナイジェリア友好議員連盟が立ち上がりました。日・ナイジェリア関係緊密化の好機が到来していると感じます。

本年2019年は日・ナイジェリア両国にとって歴史的にも重要な年であると言えます。2月にはナイジェリアにおいて大統領選挙及び国民議会選挙が予定されており、5月に大統領就任式が行われます。日本では6月に大阪でG20サミット、8月に横浜でTICAD7(第7回アフリカ開発会議)、10月には新天皇の即位礼正殿の儀が行われます。こうした重要な機会を契機として両国間の要人往来、関係緊密化が一層進展することを期待します。

邦人の皆様にとって最も重要な安全の面では、昨年は幸いにして邦人が巻き込まれる大きな事件はありませんでした。本年の大統領選挙等に向けては、ナイジェリアの民主主義の進化を示すべく自由、公正、平和裏に行われることが重要である旨、日本としてナイジェリア政府のハイレベルへ直接働きかけているほか、有志国と協同して国際社会の声明という形でも常々申し入れています。
本年が皆様にとり、平和、安全で一層のご繁栄の年となることを心よりお祈り致します。

特命全権大使 菊田豊

 





大使からのメッセージ(平成30年5月25日)